最近思ったこと

偉い人

偉い人ってどんな人の事を言うんだろう

学校行ってる時にクラスにいた優等生

確かに勉強は出来てた、スポーツも出来ていた

今、はたして偉いのか？

会社なんかで上の役職に就いてる人、会社の中では頑張ったんだろう

でも　偉い人なのだろうか

政治家　医者　警察　弁護士　等々立派な人達だ　　　

でも偉い人なのだろうか？

ちょっと前に昼間、県青連の会合があり、電車で静岡駅まで乗っていった事がある

同じ駅から、一緒に乗ってきた親子がいた

目の不自由なお母さんと、厚い眼鏡をかけた幼稚園くらいの男の子

席があまり空いていなくて私は立っていた

まあ　あまり電車に乗ることもないのだが、たまに乗る時は、よっぽど空いていないかぎり、立つようにしている

それはよいとして

男の子が、目の不自由なお母さんの手を引きながら電車に乗ってきた

真ん中辺の席が、一つだけ空いていた、その子はその席を見つけ、その前で

お母さんをクルッと回転させて、まるで使い慣れたロッカーにかばんでもしまうかのように、

おかあさんを座らせた　　「偉いなー」　と感心してみていた、

うちの子なら　「座りたい」　というのを親が　「我慢しなさい」　と言い聞かす所なのだが

その子はお母さんを座らせて自分は立っているのだ

どこまで行くのかは知らないが、私は目頭の熱くなる思いがした


ふと　その子の周りを見ると、周りの人はその子と目をあわそうともしない

左のサラリーマン（けっこうな役職と見える）は寝たふり

右のやはりサラリーマン風の人は目は開いているが正面を向いたまま

二つ隣の大学生なのか女の子はおしゃべりに夢中


誰も席など譲ろうともしない

確かにシルバーシートは車両の奥にある　　が

そんな小さな子がシルバーシートの存在など知る訳も無いだろう

しばらくして男の子の落ち着きが無くなってきた

そりゃそうだ　ずっと立っているのだから

フラフラして隣のおじさんにぶつかったり、お話をしたり

どうするのだろうと思って見ていると、やはり

寝たふり、時折「うるさいなー」というように　口が動く

私がそこに行き「変わってあげれば」と言えば変わってくれるのだろうか

そこで言い合いになってもつまらないし

などと自分の中で葛藤が始まる、何も出来ない自分を責める

あの人達は何も感じないのだろうか？そんなにお前達は偉いのか　　　と

考えているだけで、何も出来ない自分は、あの人達と同じなのか　　何かしてあげたい　役に立ちたい


そうこうしているうちに電車は静岡に近づき

二人は電車を降りる支度を始めた。

母親は、たたんであった杖を伸ばし、男の子は靴を履き直した

「降りるんだ」　　そう思った私は電車を降りた後

そっと親子に近づいて、人混みに押されないように、後ろを歩いた

階段を下りる時、大丈夫？と男の子の隣に立って声を掛けた

「ここから下がるよ」、「ここで階段終わるよ」と声を掛けながら

多分、そんなことしなくても問題ないのかも知れないと思いながら・・・

　
すると急に、男の子が、見ず知らずの私の手を握ってきた

びっくりしたが、やさしく握り返し、ゆっくり階段を下りると

「頑張ってね」と声を掛けて別れた。

助けたと言うとおこがましいが、手を差し延べた私の方が、ありがとうと言いたくなった。

自分の事をよくいうつもりはないが

先に挙げた立派な人達に同じ事が出来るだろうか

同じように思えるだろうか

今の世の中がおかしいなどと平気で言える人達が

今の世の中をおかしくしているのではないだろうか？

少なくとも私は、自分の子供達には同じ思いを伝えたい

勉強やスポーツなど二の次のような気がする